必要な夜

東京から台風が去って、お約束の湿気が土産として置いていかれたが、あの記録てきな灼熱を思えばこんなものは何のことはない。冷房は、かけてもいい、かけなくてもいい、といったところで、テレビをつけると1日延期された隅田の花火が映 […]

世界の逆転

コーヒーショップで本を読む、涼しさと適度な緊張がある。緊張というのは他者の視線によるものであって、暑いからと言ってあられもない姿で寝転がって背中を掻いたり出来ない、というような意味なのだが、そうした緊張を欲し、愛し、わざ […]

墓場、プログレ

原稿用紙50枚の文章を読んでもらって、ある人に「プログレ」と言われたのだが、その人はその時疲労困憊満身創痍で「プ、プログレ」とだけ言うのが精いっぱいで、詳細な説明を求めることができなかったので、頭上に「?」が浮かんで今夜 […]

再会、訪問

1月、静岡県牧之原市の友人宅にお世話になった。前回書いたところの、熱海からの旅の流れだった。友人は学生時代の級友で、昨年夏にとつぜん「会いたい!」と連絡が来た。最後に会ってからじつに10年ぶりのことだった。「会いたい!」 […]

非公開の悦び

先月、人知れずピアスの穴を開けた。ほんとうに、誰も気づかない。 「今ピアス開けてきたんだ、ほら!」 「あれ?もともと開いてませんでしたっけ?」 「わたし、ついにピアス開けたんですよ!」 「えー、開いてなかったっけ?」 他 […]

関戸橋下

2018年も1ヶ月と半分が過ぎた、などと書けば、時の過ぎるのはあっという間ですね、というお決まりの目的地へはなしが流れてゆくのかと落胆まじりに予感されるかもしれないが、個人てきにこの1ヶ月半というのは旨味のつまったトマト […]

渋谷に置いてゆく

渋谷はめまぐるしく景色を変えて、もうわたしの知ってる渋谷じゃないなんておもう。東横線が潜ってからはほんとうにそうで、矢印にいざなわれなければ地下ダンジョンから抜け出せないだろうし、東急百貨店の東館や東急プラザがいつの間に […]